脱化石燃料へ世界が動く

Membagikan

“脱化石燃料に向けた国際的な動き”

2026年4月24日から29日にかけて、コロンビア・サンタマルタにて「化石燃料からの移行に関する第1回国際会議」が開催されました。本会議は、コロンビア政府とオランダ政府の共催により実現した、化石燃料の生産そのものに焦点を当てた初めての国際的な会議です。57カ国およびEUが参加し、世界のGDPの約3分の1を占める国々が集結しました。

また本会議に先立ち、GreenFaithのフレッチャー・ハーパー代表が中心的な仲介役となり、宗教団体による国際的な連携が形成されました。多様な宗教・地域をつなぐこの働きかけにより、宗教界としての共通の意思を示す土台が築かれ、声明の発信へとつながりました。

各国は交渉ではなく、共通の目的に向けた協力と対話を重ね、脱化石燃料に向けた方向性や課題を共有する場となり、エネルギー転換に向けた重要な一歩となっています。

“宗教界が示した連帯と意思”

本会議の前夜には、世界各地の宗教団体が連帯し、政府に対して「化石燃料拡散防止条約」の交渉開始を求める声明を発表しました。カトリック、プロテスタント、仏教、イスラム教、ユダヤ教、ヒンドゥー教、先住民族の精神文化など、多様な宗教的背景をもつ団体が参加し、それぞれの価値観や倫理観に基づき、新規の化石燃料開発の即時停止と、石炭・石油・ガスからの公正で包摂的な移行を求めました。信仰を超えた連帯の姿は、気候危機に対する共通の責任と強い意思を示すものとなりました。

“フレッチャー・ハーパー代表の仲介によるネットワーク形成”

今回の宗教間の連携においては、GreenFaithのフレッチャー・ハーパー代表が仲介役となり、地域や宗教の枠を越えたネットワーク形成が進められました。宗教界は正式な交渉主体ではないものの、声明への署名を通じて、信仰に根ざした声を国際社会へ届ける重要な役割を果たしています。また、多様な主体が対話を重ねることで、気候問題に対する共通理解が深まり、行動へとつながる土台が築かれました。こうした連携は、今後の国際的な気候アクションを支える重要な基盤となっていきます。

“今後に向けた国際的な動き”

会議では今後に向けた具体的な動きとして、各国の脱化石燃料ロードマップの検討、マクロ経済や金融制度の見直し、化石燃料に依存しない貿易システムの構築などが示されました。また、科学的知見に基づく政策提言を行う国際的な枠組みの設置も発表され、今後の気候変動対策の進展が期待されています。これらの取り組みは、国連気候変動枠組条約のプロセスを補完し、各国の政策や行動を後押しする役割も担うとされています。次回会議に向けた準備も進められており、継続的な国際協力が求められています。

“GreenFaith Japanとしてのこれからの取り組み”

今回の会議は、政府だけでなく、市民社会や宗教界を含む多様な主体が連携することの重要性を改めて示す機会となりました。GreenFaith Japanとしても、こうした国際的な動きと連動しながら、日本における気候変動への取り組みを一層推進していきます。宗教者のネットワークを活かした対話や発信を継続し、地域や社会の中で具体的な行動を広げていくことが求められています。今後も宗教者や市民とともに歩みを進め、脱化石燃料に向けた実践と連携を深めてまいります。

防災と再エネ導入をめぐる国会議員との意見交換

4月24日、GreenFaith Japanは、協力宗教教団のご協力のもと、衆議院議員の中川宏昌氏および佐々木雅文氏と懇談の機会をいただきました。今回のテーマは、災害時に指定避難所となる宗教施設への再生可能エネルギー導入についてです。GreenFaith Japanが作成した要望書をお渡しし、それをもとに意見交換を行いました。...

2026年度 第二回グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

「みどりのドクターズ」は、気候変動をはじめとする環境問題をふまえた健康・医療のあり方を考え、医療従事者が主体となって気候変動対策を推進する日本初の団体です。医師や看護師、薬剤師など多職種が参加し、医療分野からの情報発信や実践に取り組んでいます。...

2026年度 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

”第1回フェローシッププログラム開催” 2026年3月26日、GreenFaith Japanフェローシッププログラム2026の第1回を開催しました。本プログラムは、宗教者を対象に、気候変動をはじめとする地球環境問題やその対応策について、専門家の講義を通して学ぶものです。当日は全国各地から24名が参加し、講義と質疑応答を通して理解を深める機会となりました。 ”気候変動の科学的メカニズム” 講師には東京大学未来ビジョン研究センターの江守正多教授をお迎えし、気候変動の科学的背景についてご講義いただきました。温室効果ガスの増加によって地球の平均気温が上昇する仕組みや、日本および世界における気温上昇の傾向について、データをもとに解説が行われました。特に近年は記録的な高温が続いており、現在の温暖化は自然変動では説明できず、人間活動の影響によるものであることが強調されました。 ”世界中で起きている深刻な影響” 講義では、気候変動による具体的な影響についても共有されました。海面上昇や洪水、強い台風の発生、熱波による健康被害、食料や水資源の不足、生態系の損失、森林火災など、多岐にわたる影響がすでに世界各地で起きています。また、これらの被害は、排出にほとんど責任のない地域や人々に集中する傾向があり、気候変動は不公平性や世代間の問題を含む深刻な課題であることが示されました。 ”パリ協定と現在の課題” パリ協定では、産業革命前と比較して世界の平均気温上昇を1.5℃以内に抑えることが目標とされています。しかし、現在の排出削減のペースではこの目標達成は難しく、現状のままでは今世紀末に2℃を超える上昇となる可能性が指摘されています。一方で、再生可能エネルギーの導入は世界的に拡大しており、前向きな変化も進んでいます。 ”脱炭素社会に向けた転換の必要性” IPCCの報告では、気候変動対策は早く取り組むほど効果が大きいとされており、必要な技術や資金はすでに存在しています。しかし、現状では投資や社会の転換スピードが十分ではなく、化石燃料に依存した社会構造からの脱却が課題となっています。脱炭素化を進めるには、技術だけでなく、社会全体での理解や合意形成が不可欠であることが強調されました。 ”質疑応答と多様な視点からの議論” 講義後の質疑応答では、戦争と気候変動の関係、再生可能エネルギーの課題、温室効果ガス削減技術、ジェンダーの視点など、多様なテーマについて活発な議論が行われました。気候変動は単一の問題ではなく、社会・経済・政治と深く関わる複合的な課題であることが、対話を通して共有されました。 ”GreenFaith Japanとして” GreenFaith Japanは、今回の学びを出発点として、宗教界における気候変動への理解と関心をさらに広げていくことの重要性を改めて認識しました。フェローシッププログラムは始まったばかりですが、今後の講義や対話を通して学びを深め、それぞれの現場での実践へとつなげていくことを目指します。多宗教のネットワークを活かしながら、気候危機を自らの課題として捉え、行動へとつなげていく場づくりと発信を継続していきます。

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