第三回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

“第3回フェローシッププログラム開催!” 5月24日、第3回グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラムを開催いたしました。今回は東京科学大学 公衆衛生学分野の藤原武男教授をお迎えし、「気候変動による健康への影響」、とくに子供たちへの影響をテーマにお話しいただきました。気温上昇が子どもに及ぼす具体的な健康リスクや、私たちが今後取るべき「緩和」と「適応」の対策について、豊富な知見をわかりやすく解説いただき、大変貴重な学びの時間となりました。 “なぜ子どもは気候変動の影響を受けやすいのか?” 子どもは大人に比べて身体の適応力が未発達であり、気温の変化に対応しづらいため、免疫系や呼吸器、循環器系に大きな負担がかかりやすく、病気のリスクが高まります。さらに、こうした健康被害は成長や将来にわたり長期的な影響を及ぼす可能性があることが示され、早期の対策の重要性が改めて強調されました。 “気温上昇が引き起こす子どもの健康被害とは?” 気温の上昇は喘息や早産、川崎病などの症状の増加を招き、緊急入院を要するケースが多く見られます。また、糖尿病やアナフィラキシー、小児IPTといった疾患も気温の変化と関連が指摘されており、気候変動は子どもたちの命と健康に直結する深刻なリスクであることが明らかになりました。 “未来を守るために私たちにできること” 子どもたちの未来を守るためには、「緩和」と「適応」の両面からの対策が不可欠です。緩和策としては、CO2排出削減を目指す政策推進や、再生可能エネルギー製品の選択が挙げられます。 適応策では、熱中症警戒アラートの活用や空気の清浄な環境づくり、医療機関からの注意喚起体制の整備が求められます。私たち一人ひとりの行動が未来の健康を支える大きな力になることを、今回の講義を通じて強く実感しました。 気候変動は私たちの暮らし、特に未来を担う子どもたちの健康に深刻な影響を及ぼしています。GreenFaith Japanは、子どもたちの健康を守るため、気候変動の影響を正しく伝え、緩和と適応の両面から具体的な対策を社会に広めていく役割を果たしていきます。

「明日を生きるための若者気候訴訟」への参加

“「明日を生きるための若者気候訴訟」への参加” 2025年5月22日、GreenFaith Japanは「明日を生きるための若者気候訴訟」の第三回口頭弁論を傍聴するため、名古屋地方裁判所を訪れました。 “明日を生きるための若者気候訴訟とは” 「明日を生きるための若者気候訴訟」は、日本政府の気候変動対策の不十分さに異議を唱える、10代〜20代の若者たちによる歴史的な訴訟です。 政府の温室効果ガス削減目標が将来の安全な生活を保障するには不十分であるとし、憲法に定められた基本的人権の侵害にあたると主張しています。 この訴訟は、日本で初の本格的な若者主導の気候訴訟として注目されており、世界各地で起きている同様の気候訴訟とも連動した取り組みです。 未来世代が安心して生きられる社会を築くため、現代を生きる私たち一人ひとりの責任が問われています。 当日は傍聴希望者が多く、抽選の結果、法廷内には入れませんでしたが、終了後に開かれた報告会に参加し、裁判の内容について詳しく学ぶことができました。この日は、原告である若者2名による意見陳述が行われました。 1人は「夏が来るのが怖い」と、自身の生活の中で気候変動の影響を実感していることを語り、もう1人は温暖化の進行により、サーフィンやスノーボードといった日常の楽しみが失われていくことへの不安を訴えました。 彼らの言葉からは、これまでの普通の生活が脅かされている現実と、「生存権」や「幸福追求権」が危機にさらされているという切実な思いが伝わってきました。 また、原告の1人である小学校教員の方は、年々増加する熱中症アラートによって子どもたちを外で遊ばせる機会が減っている現状を共有し、「子どもたちの未来が脅かされている」として、訴訟への参加を決意した背景を語られました。 口頭弁論会後の報告会では、訴訟を応援する子どもから大人まで、さまざまな立場のサポーターが集い、グループディスカッションや活動報告の共有も行われました。 参加者同士が想いを交わし、連帯を深める貴重な機会となりました。GreenFaith Japanは、この訴訟に立ち上がった若者たちの声に共鳴し、今後も引き続き応援してまいります。

シスターとの出会いと環境への共働

2025年5月12日、GreenFaith Japanは、カトリック教会メリノール修道会に所属するシスターとお会いする機会をいただきました。 この出会いは、ネパール滞在中にフィリピンでご縁のあったシスターのご紹介により実現したものです。 メリノール修道会の皆さまは、日頃より災害復興支援や社会福祉、平和構築に精力的に取り組まれており、最近では能登半島地震の被災地にも支援に赴かれたとのことです。 加えて、毎月鎌倉にて児童福祉を目的としたボランティア活動も継続して実施されています。 お話の中では、今後は環境分野にも力を入れていきたいとの思いが語られました。 特に、ローマ教皇フランシスコが全世界に呼びかけた環境回勅「ラウダート・シ(すべてのいのちを守るため)」の精神を、日本においても広めていきたいとの強い意志を伺いました。 あたたかい志に、私たちも改めて背筋が伸びるような出会いでした。 今後、力を合わせて環境保全に取り組んでいけるよう、共に歩みを進めてまいりたいと願っています。

第二回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

“第2回フェローシッププログラム開催!” 4月19日、第二回グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラムを開催しました。 今回は、再エネ100宣言 Re Action 事務局の中垣藍子氏を講師にお迎えし、 「日本の企業・団体による再エネ電力への転換」をテーマに講義をしていただきました。 気候変動の加速が懸念される中、企業や団体がどのように再生可能エネルギーへとシフトしているのか、その最新の動向や具体的な事例について学びました。 “脱炭素社会を目指す企業・団体の取り組み” 近年の気候変動の深刻化を背景に、企業や自治体、教育・医療機関が連携し、持続可能な社会の実現に向けた動きが広がっています。講師によると、日本の平均気温は過去100年で約1.4℃上昇しており、極端な大雨の頻度も増加傾向にあるそうです。こうした現状を受け、各分野が連携して再生可能エネルギー(再エネ)への転換を進めている取り組みのひとつが「再エネ100宣言 Re Action」です。 “再エネ100宣言 Re Action」とは?” 「再エネ100宣言 Re Action」は、企業・自治体・教育機関・医療機関などの電力需要家が、自ら使用する電力を100%再生可能エネルギー(再エネ)に転換することを目指すプロジェクトです。2019年に発足して以降、参加団体は年々増加しており、現在では中小企業を中心に386団体が取り組みに参加しています。 その中でも、2022年時点で96団体が、実際に100%再エネによる電力供給を達成しています。これは、全体の約4分の1にあたり、再エネ転換が現実的かつ実行可能であることを示しています。 また、再エネ100宣言への参加は、環境貢献や企業イメージの向上に加えて、補助金の対象になるケースもあり、経済的なメリットの面でも注目を集めています。 “中小企業の再エネ導入の現状とメリット” 「中小企業による再エネ導入が進んでいる背景には、以下のような現実的な要因があると紹介されました。 • 電気料金の高騰:近年のエネルギー価格上昇により、自社で電力をまかなう自家発電に注目が集まっている • 企業イメージの向上:再エネの導入は、持続可能な経営を目指す姿勢として社外にも好印象を与える要素となっている • 導入のハードルが低下:太陽光発電設備は以前に比べて設置コストが下がり、パネルのレンタルやリユース利用など費用を抑えた導入方法も増えているということ 実際に多くの企業が、自社敷地に太陽光パネルを設置し、地域と連携しながら再エネ活用を進めています。こうした取り組みは、企業単位にとどまらず、地域全体の脱炭素化にも寄与しています。 未来の世代が安心して暮らせる地球を守るために、私たちGreenFaith Japanも、再エネ推進や気候変動への啓発活動に引き続き力を注いでいきたいと思います。

「The Reality Tour」セミナーへの参加

2024年4月6日と13日に行われたThe Climate Reality Project主催のセミナー「The Reality Tour」に参加をしてきました。 このリアリティーツアーは、世界10か国で気候問題に取り組むリーダーの育成を目的として行われており、ビジネス界、教育界、市民団体など、さまざまな分野の専門家が集まり、美しい地球を未来へつなぐための情報共有の場となっています。 “地球を守るための国際的取り組み” 4月6日のセミナーは東京都内で開催され、午前中にはアル・ゴア氏(元アメリカ副大統領/ノーベル平和賞受賞者)によるビデオ講演が行われました。 講演では、日本を含む世界各地の気候変動の現状や、持続可能な未来に向けた具体的な対策について学ぶことができました。 “多様な分野の参加者による意見交換” 午後はパネルディスカッションやテーマ別のグループ協議が実施され、参加者同士が自らの活動を共有しながら、活発な意見交換が行われました。 私たちGreenFaith Japanにとっても、新たな団体や個人と出会い、ネットワークを広げる貴重な機会となりました。 “市民の力が社会を変える” 続く4月13日はオンラインにて開催され、以下の5つのテーマを中心に約4時間にわたるプログラムが展開されました: 1. 気候変動の専門家によるプログラム紹介 2. 第1回プログラムの感想共有・質疑応答 3. パリ協定10周年を振り返るビデオ上映 4. Climate Realityリーダーによるプレゼンテーション 5. 気候変動活動に関するグループ交流セッション 特に印象的だったのは「パリ協定10周年を振り返る対談ビデオ」です。 パリ協定の実現に尽力したキーパーソン2名とアル・ゴア氏による対談の中で、「人口の3.5%が声を上げれば政治を変えることができる」という言葉が紹介され、市民の力の大きさを改めて実感しました。 私たちも地域コミュニティとともに行動を広げていく必要性を強く感じました。 “The Climate Reality Projectの4つの目標” 今回のセミナーでは、The Climate Reality Projectが掲げる活動目的についても、改めて明確に共有されました: 1. 温室効果ガス排出の削減 2. 公正なエネルギー移行の推進 3. 国際的な協力の強化 4. グリーンウォッシュ(見せかけの環境配慮)への対応 “地域・職場から広がる市民運動” 今後も私たちGreenFaith Japanは、セミナーで得た学びやつながりを活かし、主催者や参加者と連携しながら、正しい情報を地域や職場などさまざまな場所で発信していくとともに、一人ひとりの行動が、気候危機を乗り越えるための力になると信じて、活動を続けていきます。

第一回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム開催

“第1回フェローシッププログラム始動” 3月29日、第一回「グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム」が始まりました。本プログラムには、九州、東北、関西をはじめとする全国各地から、神道・仏教・キリスト教・新宗教を含む6教団の13名の青年リーダーが参加しました。当日は、グリーンフェイス常務理事のフレッチャー・ハーパー代表による歓迎挨拶を行った後、参加者それぞれが自己紹介を行い、気候問題に対する関心事項を共有しました。 午後には、NPO法人気候ネットワークの桃井貴子さんによる講義が行われ、参加者は世界の気候変動の問題や現状、 脱炭素に向けた国連やG7の国際的な合意、日本政府の取り組みと課題について深く学びました。 “気候変動と日本の課題を学ぶ” 桃井さんの講義では、主に以下について学びを深めました。 ・世界の気候変動の問題や現状 ・脱炭素に向けた国連やG7の国際合意について ・日本政府の取り組みの現状と課題 中でも先進国が一致団結して世界の気温上昇を産業革命以前と比較して1.5℃以内に抑えるための努力を続けている一方で、日本が気候変動対策の面で先進国の中でも遅れを取っている現状についての説明が印象的でした。 また、日本国内には現在162基もの石炭火力発電所が稼働しており、その規模の大きさに参加者は驚きをもって受け止めました。 さらに、石炭火力の代替として注目されている「水素・アンモニア混焼」という発電方法について、この方法自体は二酸化炭素を排出しないものの、水素とアンモニアを製造する過程で大量の化石燃料が使用される現状についても理解を深めました。 “参加者の反応と今後の展望” 参加者は講義内容に真摯に向き合い、気候問題に関する知見をさらに深める貴重な機会となりました。特に、「日本のエネルギー政策の現状を広く周知する必要性」が多数の参加者から指摘されました。 本フェローシッププログラムでは、今後も毎月1回のオンライン講義を実施し、様々な環境問題の専門家からの講義を積み上げて知識を高めていく予定です。プログラムを通して気候変動への理解をさらに広げることを目指すとともに、各教団内における環境保全活動の促進へとつながっていくことを願っております。 グリーンフェイスジャパンは、引き続き参加者の皆さまと共に学び、持続可能な未来に向けた取り組みを進めていきます。

2024年 GreenFaith 年間報告書

グリーンフェイス常務理事フレッチャー・ハーパーからのメッセージ 親愛なる友人、パートナー、GreenFaithサポーターの皆様 2024年は気候にとって非常に厳しい年でした。対立を煽る政治運動の台頭、激化する気候災害、そして世界の指導者たちが緊急の財政的約束を果たせなかったことが影響しています。しかし、このような困難に直面しても、GreenFaithのグローバル・コミュニティは力強く立ち向かいました。 アフリカからアジア、ヨーロッパから南北アメリカまで、さまざまな信仰を持つ人々が気候正義のために大胆な行動を起こしました。彼らは組織化し、抵抗し、変化を促し、信仰コミュニティには道徳的、文化的、政治的な力があり、それが流れを変えることを証明しました。 2025年に向けて、これ以上ないほどの大きな試練が待ち受けています。しかし、皆様の支援のおかげで、GreenFaithはその試練に立ち向かう準備が整っています。私たちと共に公正な気候変動対策を求め、化石燃料産業に立ち向かい、再生可能エネルギーが躍進する未来を築いていきましょう。 私たちの 2024年 GreenFaith年間報告書をご覧ください。

「自然エネルギーがひらく脱炭素日本への道」セミナー参加

1月21日、公益財団法人自然エネルギー財団主催のセミナー「自然エネルギーがひらく脱炭素日本への道」に参加をしてきました。セミナーには、各企業・団体・研究機関から合計200名程度が参加をし、セミナー終了後には意見交換会レセプションが行われました。 “太陽光発電の急速な成長” セミナーでは風力発電や太陽光発電など、世界のエネルギー生産における脱炭素の動きについて現状報告がありました。特に、太陽光発電の成長が著しく、2024年には世界で600GWもの太陽光発電が新たに追加されたと聞きました。この動きはさらに加速しており、設備さえ整えれば他に必要な経費がかからず、20年、30年と電力供給が可能であることがその理由とされています。石炭火力発電の場合、1kWhあたり約12円かかりますが、太陽光発電では1kWhあたり4~5円で発電ができます。化石燃料への依存を続ける日本にとって、この現状は学ぶべき点が多いと感じました。 “脱炭素に向けた企業の取り組み” 企業の脱炭素化への取り組みについて、各企業においてオンサイトPPAの利用が広がっているという話がありました。企業が自ら電力を発電することで、電力コストを削減し、その分商品に付加価値を加えるなどして競争力を高めることが期待されます。 オンサイトPPA‥太陽光発電設備を事業所に設置し、その設備で生成された電力を企業が直接使用する仕組み “洋上風力発電加速の条件” 洋上風力発電については、送電線の充実といったようなインフラが整っていないことが課題であるとの話がありました。また漁業を行っている海を利用することになるので、漁業者の理解と協力も必要です。 洋上風力発電‥海上に風力発電用の風車を設置し、風の力を利用して電力を生成する方法 化石燃料を輸入している日本にとって、自然エネルギーのポテンシャルがどこまであるのかを考えていくべきだと感じました。

化石燃料不拡散条約(FFNPT)アジア会合参加

“FFNPTアジア会合への参加” グリーンフェイス・ジャパンは、12月17日から20日にネパールで開催された化石燃料不拡散条約(FFNPT)のアジア会合に参加しました。会議にはアジア各国から約40名の環境運動家が集まり、化石燃料削減の重要性や地域ごとの課題、連携について話し合いが行われました。このアジア会合には、インド、パキスタン、ネパール、バングラデシュ、フィリピン、インドネシア、マレーシア、カンボジア、タイ、そして日本からFriends of Earth(FoE)、350.org、Climate Action Network(CAN)、ラウダ―ト・シ、マレーシア森林保護団体などが参加しました。 “化石燃料不拡散条約(FFNPT)の役割” FFNPT(化石燃料不拡散条約)は、化石燃料の生産を段階的に廃止し、安全で費用対効果の高い解決策への迅速な移行を目指しています。この運動は元々アフリカの市民団体によって始められ、現在では世界的な運動となり、新たな化石燃料プロジェクトの拡大を防ぐことを目指しています。FFNPTは、2015年のパリCOPで合意された、産業革命以前の水準からの気温上昇を1.5度に抑える目標に貢献する重要な取り組みです。現在の加盟国には、バヌアツやツバルなどの太平洋諸島国家を中心に16か国が含まれ、世界保健機関や欧州会議、ロサンゼルスやパリなどの123の都市、48か国から850人の議員、100名を超えるノーベル賞受賞者、3,000人以上の科学者が加盟しており、さらに多くの国や団体の加盟を目指しています。日本では、創価学会インターナショナルが唯一の加盟団体となっています。 “アジア地域におけるSWOP” 12月18日は、各団体の自己紹介やFFNPTの紹介、そしてアジア地域におけるこの運動のSWOP分析(強み、弱み、可能性、脅威)についてのディスカッションと発表が行われ、以下の意見が挙げられました。 >>強み ・地理的・気候的・生態系的共通性がある ・経験を積んだ市民団体が多い ・青年人口が多いため活動がパワフルに行える ・アジアの地理的条件が再生エネルギーに転換しやすい ・天然資源が豊かである ・ASEANやSAARCといった共同体がある ・メディアが連携している >>弱み ・人々の関心が低い ・政治不安や政策運営の未熟さ ・管理システムの貧弱さ ・人口が多いため情報の普及が難しい ・貧困と不平等が蔓延している >>可能性 ・この条約によって国々の連帯意識が高まる ・世界銀行やIMFの援助が受けられる ・気候危機について事実を世界に伝えやすい地域である >>脅威 ・グローバルノース(欧米)の政治変動(右傾化) ・世界での紛争の増加 ・負債による財政の圧迫 ・インフレの日常化 ・貧困の悪循環 “ネパール都市の化石燃料不拡散条約への賛同と意見” 12月19日には、南半球およびアジアで最も早く化石燃料不拡散条約に賛同した都市であるネパールのドゥリクエル市の市長とイタハリ市の関係者によるパネルディスカッションが行われました。同条約に賛同した理由について、市長は安全で清潔かつ環境にやさしい都市づくりに役立つと考えたことを挙げました。さらに、首都カトマンズがこれらの条件を満たしていないため、ドゥリクエル市を首都に代わる都市にしたいと述べました。 “アジアにおける経済発展と化石燃料削減の議論” 同日には、「アジアにおいてどうすれば経済発展とともに化石燃料を減らすことができるか」というテーマで、6名の会議参加者によるパネルディスカッションも行われ、以下の意見が挙げられました。 ・国家プロジェクトではなく、地域での小規模な発電活動を増やす ・一部の人だけで進めるのではなく、青年団体、女性団体、宗教団体、議会など、様々なグループと協力して包括的に気候運動を進める ・地域に根付いた運動として小規模な予算から活動を始める ・政府のNDC(国別自主貢献)を考慮しながら政府に働きかける “市民運動を進める際の留意点” 市民運動を進める際に留意すべき点について、市民、環境団体、企業の各役割をロールプレイしながら意見交換が行われました。活動を進める前に全体的な戦略を立てることの重要性や、芸術や音楽を活用して多くの人が楽しく参加できる方法についても議論されました。 “化石燃料不拡散条約(FFNPT)の捉え方” 最終日である12月20日には、FFNPTのパートナーシップコーディネーターでネパール在住のシバヤン・ラハ氏よりFFNPTを私たちがどのように捉えていくべきかについて話がありました。FFNPTは、特定の条項を備えた条約というよりも、環境運動に取り組むグループ間のコミュニケーションを促進するためのプラットフォームです。シバヤン・ラハ氏は、「FFNPTの特徴は連帯と協働的活動にあり、私たちは皆さんの行動の一部として機能することを目指している」「FFNPTはその声に応えて資金援助を含む支援を行っていく考えである」と述べました。 午後には、南アジアチーム(パキスタン、インド、バングラデシュ、ネパール)と東南アジアチーム(タイ、フィリピン、カンボジア、マレーシア、インドネシア、日本)に分かれ、それぞれの国が抱える課題について組織を超えて話し合い、今後の連携方法を議論しました。また、終了にあたって、地元ドゥリクエル郡の行政官が出席し、今後とも環境に優しく、住民の幸福につながる努力を続けていきたいこと、そして現在ネパールにおいては2都市がFFNPTに賛同署名しているが、より多くの都市が賛同するように努めていきたい旨を述べました。 “日本の化石燃料政策に対する東南アジアの失望” この会合の中で、東南アジアの活動家たちからは、日本の化石燃料政策に対する深い失望の声が聞かれました。バングラデシュの活動家は、日本の投資を化石燃料から再生可能エネルギーへの支援に変更し、自立を支援してほしいと訴えました。また、カンボジアの活動家は、日本の水素発電事業やCCS(二酸化炭素の地下貯留事業)が東南アジアの人々に利益をもたらさないと失望の声を上げました。 ”今後の連携と未来への決意” 南アジアや東南アジアの国々で環境保全や気候正義の活動に取り組むさまざまな団体が、団体の枠を超えて話し合い、今後の連携について議論できたことは、私たちグリーンフェイス・ジャパンを含む参加者にとって非常に有益でした。今回の会議では、日本からの参加者は一人だけでしたが、他国の参加者からは日本への期待が寄せられました。特に、日本からの道路などのインフラ支援には感謝の声がありましたが、一方で化石燃料関連の支援については、地球温暖化だけでなく、地域住民の産業や生活を圧迫しているとの批判もあり、これらの声をより多くの日本人に伝えたいと思いました。 この会合に参加した多くの団体は、日本にも支部や連携する組織、団体、友人を持っており、市民団体間のつながりが強いと感じました。グリーンフェイス・ジャパンも、今後アジアおよび国内の団体と連携して市民運動を盛り上げることがFFNPTの活動主旨に合致すると受け止めており、より一層環境保全と気候正義のために力を尽くし、持続可能な未来を目指して邁進していきます。

グリーンフェイス・ジャパン 「フェローシップ・プログラム」のご案内

グリーンフェイス・ジャパン・フェローシップ・プログラム グリーンフェイス・ジャパン・フェローシップ・プログラムは、日本のさまざまな宗教団体の若手リーダー (21歳から40歳)を対象とした、多宗教によるリーダーシップ育成プログラムです。この1年間のプログラムの参加者は、毎月開催されるウェブセミナーに参加し、互いの友情を深め、気候変動の危機と日本の役割に関する情報を得ます。また、環境に関連するさまざまな宗教の倫理的な教えを理解し、気候変動に関する公共のリーダーシップを発揮するスキルを身につけます。グリーンフェイスは、2025年3月に開始予定の本プログラムの第1期生として12~18名の参加者を募集します。 プログラム内容について ・気候変動危機の現状と、日本および世界への影響について、日本の科学専門家から学びます。 ・日本の気候政策と、日本が気候変動対策に貢献するために必要な政策について、日本の気候政策専門家から学びます。 ・環境に関する倫理的・宗教的教えについて学びます。 ・効果的な気候変動コミュニケーションについて学びます。 ・地域活動の具体化と気候変動キャンペーンについて学びます。 ・地方議員や国会議員との環境に関する会合の進め方について学びます。 プログラムの一環として、受講者は各宗教団体内で気候変動に関するプレゼンテーションを行うこととします。 また、日本の気候変動政策に関する国会議員との会合などにも参加します。 プログラムの初回に限りまして対面形式の週末の全体会合を行います。 その後のプログラムへの参加時間は、1ヶ月あたり平均2~4時間で、ウェブ参加となります。 また、参加費は無料です。 申し込みについて 参加を希望される方は、下記の申込フォームより、各宗教団体、機関からお申し込みください。 申込の締め切りは2025年2月28日です。 お問い合わせは、グリーンフェイスジャパン・シニアアドバイザーの佐田喜朗 yoshiro@greenfaith.orgまでメールにてお願い致します。 皆様のご参加をお待ちしております。 2024年11月吉日 グリーンフェイスジャパン