営農型太陽光発電 講演会への参加!

10月5日、神奈川県小田原市を拠点に、県内西部で営農型太陽光発電(ソーラーシェアリング)の事業を展開されている小田原かなごてファーム代表・小山田大和さんの講演に参加しました。講演のタイトルは「食エネ自給のまちづくりと営農型太陽光発電」でした。 営農型太陽光発電とは、太陽光パネルの下で農業を行うという新しい形の農業であり、現在注目を集めている取り組みです。小山田さんは、耕作放棄地となってしまった農地をもつ農家の方々へ声をかけ、その農地を「電力発電」と「農業」の複合産業として復活させるべく活動を続けておられます。現在すでに、小田原市や開成町など神奈川県西部の8か所で事業を展開されており、昨年は「第1回かながわ脱炭素大賞」を受賞されています。また、全国的に見ると営農型太陽光発電の多くは、静岡県や千葉県などの茶畑の上にパネルを設置するケースが中心ですが、小山田さんは水田耕作と組み合わせた形で進めており、このような事例は全国的にも非常に稀だそうです。 現在、日本の食料自給率はカロリーベースで40%にも満たず、農業人口も20年後には現在の4分の1である約30万人になると言われています。お米不足が話題になっている今、小山田さんは「ただ増産する」という発想ではなく、日本の歴史や伝統、文化の根底にある稲作の価値そのものを見直すことが必要ではないかと訴えられました。また、農業をエネルギー生産や加工・販売と結びつけて「六次産業化」を図ることで、より持続可能で収益性の高い産業へと変えていきたいとお話されました。それにより、若い世代にとっても魅力ある仕事として農業が選ばれるような未来を目指したいという強い思いが語られました。 小山田さんの事業の根底には、日本の伝統や文化を大切にする視点があります。その姿勢は、私たちGreenFaith Japanにとっても、自らの活動を単なる環境運動としてではなく、より深く、広い視野から捉え直す大切さを気づかせてくれるものでした。今後とも、小山田さんの活動に注目していきたいと思います。
第七回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

第7回フェローシッププログラム開催! 2025年10月4日、第7回フェローシッププログラムを開催いたしました。今回は、宗像大社(福岡県宗像市)宮司の葦津敬之氏をお迎えし、「宗像国際環境会議の歩み」というテーマでご講義いただきました。 “宗像大社の歴史と信仰に触れて” はじめに、宗像大社の歴史や信仰の背景についてお話がありました。宗像大社は、日本神話にも登場する由緒ある神社で、天照大御神の三女神(田心姫神・湍津姫神・市杵島姫神)を祀っています。それぞれが沖ノ島・大島・本土にある三宮に祀られ、この三宮を総称して「宗像大社」と呼ばれています。古代から海を通じた外交や祭祀が行われており、朝廷とのつながりも深く、長い歴史の中で海洋信仰を支えてきた存在であることが紹介されました。 “世界文化遺産への取り組み” お話の中では、2017年に「神宿る島 宗像・沖ノ島と関連遺産群」がユネスコの世界文化遺産に登録されるまでの道のりにも触れられました。 単なる地域遺産としてではなく、信仰・自然・文化のつながりを世界に伝えるため、“SEA(Spiritual=信仰、Ecology=環境、Animism=アニミズム)”という視点をもとに推薦書を構成し、宗像の文化的・精神的価値を丁寧に表現されたそうです。特に、古代東アジアの対外交流期に発展した「沖ノ島信仰」が、現代まで生きた伝統として受け継がれていること、そしてそれを裏付ける物的証拠が存在することが評価され、世界遺産登録に至ったと語られていました。 “宗像国際環境会議の歩みと実践” 今回の講義の中心は、「宗像国際環境会議」の取り組みについてでした。宗像大社は海に面し、古くから海洋信仰の拠点として地域と深く関わってきた神社です。しかし近年では、海水温の上昇や沿岸への漂着ごみ、磯焼け(海藻が減少し生態系が崩れる現象)など、海の環境が急激に変化しており、深刻な課題に直面しているといいます。こうした状況を受けて、2014年に宗像国際環境会議が設立されました。「海の鎮守の森」構想を掲げ、海の再生や環境への提言を進めるとともに、地域内外に向けた発信を続けてきたそうです。 主な取り組みは以下の通りです: • 宗像国際環境会議の年1回開催(第12回は2025年10月末に開催予定) • 海の再生活動(竹漁礁づくり、海岸清掃) • 地元高校生の育成プログラム • 稚魚放流や豊饒祭などの伝統行事を通じた自然とのつながりの再確認 • 環境意識を高める啓発・情報発信活動 これらの活動は、宗像大社だけでなく、宗像市、宗像観光協会、地域団体、大学・高校、地元企業などが参加する実行委員会によって運営されています。宗教・教育・行政・民間が一体となった地域ぐるみの取り組みである点も大きな特徴です。 “信仰と自然、実践から学ぶ” 信仰に基づく価値観を土台にしながら、科学的な視点や実践的な行動を重ねる宗像の取り組みには、GreenFaith Japanとしても多くの学びがありました。海の変化に向き合い、文化と環境の両面から未来を守ろうとする姿勢は、信仰と社会をつなぐ新たな役割や可能性を考えるうえでも、大きな示唆を与えてくれました。自然とともに生きるという感覚、神聖なものとして自然を尊ぶまなざしは、宗教・地域を超えて共有できる価値です。私たちGreenFaith Japanも、10月末に開催される宗像国際環境会議に参加を予定しています。 国内外の多様な声と出会い、信仰に根ざした環境行動をさらに深めていく機会にできればと考えています。
参議院議員川村雄大氏との意見交換

参議院議員・川村雄大氏との意見交換を行いました! 9月22日GreenFaith Japanは、気候ネットワーク、気候変動イニシアチブ、WWFジャパンの皆さんとともに、参議院議員の川村雄大氏を訪問し、各団体から気候変動に関する取り組みの報告と意見交換を行いました。 川村議員は、先の参議院選挙で初当選された議員であり、医師としてのご経験から、高齢者や子どもたちの健康と気候変動の関係を強く意識されています。選挙期間中から一貫して「気候変動対策は生命の安全に直結する政治課題であり、今すぐに取り組むべきだ」と訴えてこられました。意見交換では、国の財政面もふまえつつ、化石燃料に依存した電力エネルギー生産からの計画的な移行や、国内における再生可能エネルギー拡大の重要性などについて議論しました。 GreenFaith Japanは、今後も川村議員をはじめとする環境問題に関心を寄せる国会議員・地方議員の方々との交流を深め、宗教団体や市民団体とともに、地球温暖化対策の推進に取り組んでまいります。
若者気候訴訟 第4回口頭弁論に参加しました!

未来を守るために、声をあげる若者たち 2025年9月17日(水)、名古屋地方裁判所で行われた「若者気候訴訟」第4回口頭弁論期日に、GreenFaith Japanとして参加・傍聴をしました。 当日は傍聴席を求めて130人以上が集まり、教育現場や暮らしの中から気候危機を訴える若者たちの言葉に、多くの注目が集まりました。事後の報告会では、海外からのゲストも登壇。国際的な連帯の広がりとともに、あらためて訴訟の意義を実感する一日となりました。 “子どもたちの未来に迫る気候危機” 意見陳述では、愛知県の小学校教である原告の安部芙祐美さんが登壇。熱中症指数の影響で運動場が使えない日が増えていることや、登下校中の暑さによる危険性など、教育現場そのものが気候変動の影響を受けている現実を語りました。 また、2030年までに石炭火力の廃止を掲げる先進国が増えるなかで、日本がその目標を持っていない現状に言及し、「目先の便利さではなく、未来の責任を果たすべき」と力強く訴えました。 “暮らしの中で感じる気候危機” 続いて登壇した長崎の大学生である原告の今岡明日美さんは、九州で頻発する豪雨災害や、地域猫の紫外線アレルギーの増加といった身近な経験から、気候変動を実感していることを語りました。 そして、「この問題は政府や企業だけでなく、私たち一人ひとりに関わること」と述べ、裁判所に公正な判断を求めました。今回の訴訟では、電力事業者10社に対して、現存する石炭火力発電所の削減を求めています。 “対話と共感が生まれた報告の場” 午後4時からは、近隣ホテルで報告会が開催され、傍聴できなかった方を含む約150名が参加。安部さん・今岡さん両名と弁護団より、裁判の状況や背景についての丁寧な説明が行われ、参加者からも多くの質問や感想が寄せられました。一人ひとりの暮らしや立場から気候問題を考える場となり、関心の広がりを実感する時間となりました。 “世界から届く励ましの声” この日は特別ゲストとして、ハワイ州における気候訴訟で勝訴判決を下したマイケル・ウィルソン元ハワイ州最高裁判事、そして国連大学教授などを歴任したべセリン・ポポヴスキー氏が来場。裁判を傍聴し、報告会でも登壇されました。特にウィルソン元判事は「世界の若者が起こしている気候訴訟は、自然災害の急増から見ても当然勝つべき正当な訴えであり、すでにハワイ・韓国・インドなどでも勝訴している」と語りました。 また、「日本には世界でも最も古く美しい自然と文化を守る伝統がある。この訴訟もきっと良い方向に導かれるだろう」と、力強い励ましのメッセージを送りました。 私たちGreenFaith Japanは、この訴訟が日本の脱炭素化に向けた重要な一歩であると考えています。 未来世代の声に耳を傾け、気候変動によって脅かされる日常と命を守るために、これからも参加・応援・発信を続けてまいります。
第六回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

第6回フェローシッププログラム開催! 今回の講師は当グリーンフェイスジャパンのシニアアドバイザーである佐田喜朗でした。タイトルは「世界の主たる宗教の自然観、自然と人間との関係」。発表の主な内容は、世界の5大宗教とされるユダヤ教、キリスト教、イスラーム、仏教、ヒンドゥー教について、それぞれの宗教が環境運動の前提として自然界をどのように捉えているのか、またその自然に対して人間はどのようにあるべきかをどのように解釈しているのかについて講演しました。 “国際会議を通じた宗教と環境のつながり” 発表の背景には、WWFが主催した1986年のアッシジ会議や、UNDP・ARCと共催された1995年・2009年のウィンザー会議があります。これらの会議では、各宗教が自然観や環境問題にどのように向き合ってきたかが共有され、信仰を軸とした環境行動が国際的に広がっていく土台となりました。 “宗教ごとの自然観と人間の役割” <ユダヤ教・キリスト教・イスラーム> 自然界は唯一神によって創造されたものであり、その頂点に立つ人間は、世界の管理を任されていると考えられている。 <仏教> 明確な創造主は存在せず、すべては縁起の理によって生まれ滅していくとされる。人間の役割は自然を管理するのではなく、共生と調和を重んじる教えが根幹にある。 <ヒンドゥー教> 自然のあらゆるものに神が宿っているとされ、人間もその一部として、調和の中で生きることが重視される。 <神道> 自然の中に神々の働きを感じ取り、人間は自然の一員であるという謙虚な姿勢を持つことが根幹とされる。人間の役割は「タテマツル(奉献する)」ことであり、「マツラフ(服従し奉仕する)」ことである。 こうした6つの宗教を比較したうえで、発表では、宗教に根差した環境運動を進めるためには、神道・仏教・ヒンドゥー教など東洋発祥の宗教に見られる、自然に対して謙虚に向き合う姿勢が大切であると強調しました。 一方で、積極的に環境運動を推進するには、一神教的な「人間の責任感を高める思想」も重要であるとしています。それぞれの宗教が持つ世界観から、自然と人間の関係における違いと共通点を学ぶ機会となりました。 “環境運動に活かす宗教的視点” 今回の発表では、宗教に根ざした環境運動の出発点として、以下の両方が大切であることを伝えました。 ・東洋的な「自然と共にある」謙虚な姿勢 ・一神教的な「人間の責任感に基づく行動」 あわせて、各宗教が取り組んでいる具体的な環境活動の事例も紹介し、思想と実践がどのように結びついているかにも触れました。信仰と自然のつながりを見つめ直すことは、持続可能な社会を考えるうえで欠かせない視点です。 宗教が持つ価値観や教えには、自然を敬い守ろうとする知恵が数多く含まれています。それらを改めて理解し、日々の行動や社会づくりに生かしていくことが、未来の環境を守る第一歩となります。私たちGreenFaith Japanは、これからも宗教の知恵を活かしながら、自然と共に生きる社会を目指して行動を続けていきます。
アルぺなんみんセンター訪問!

2025年7月24日、GreenFaith Japanは、カトリックのシスターであるジョイ・エスメンダさんのご案内のもと、神奈川県鎌倉市にあるアルぺなんみんセンターを訪問いたしました。 エスメンダさんは、日ごろから同センターで昼食づくりのボランティアに携わっておられ、この日も活動のために訪問されるということで、私たちもご一緒させていただきました。 アルぺなんみんセンターは、かつてイエズス会の修道院であった建物を活用し、現在はNPO法人アルぺなんみんセンターが運営しています。世界各地から来日した難民申請者の方々が、難民認定を受けるまでの間、在留中の住居や生活支援を受けながら暮らしており、現在は10か国から16名の方々が入居されています。 当日は、センターの理事であり、難民定住支援コーディネーターを務める松浦由香子さんより、日本における難民受け入れの現状やセンターの活動について、詳しくお話を伺いました。 とりわけ印象的だったのは、日本が諸外国と比べて難民認定率が非常に低いという実態でした。日本では年間1万2千人以上が難民申請を行っていますが、そのうち認定されるのは約200人、全体のわずか2%にとどまっています。 その背景には、国際基準とは大きく異なる厳格な認定基準と手続きがあることを知り、多くの申請者が長期にわたって不安定な状況に置かれていることに胸を打たれました。たとえば、申請中は県外への移動や正式な就業が制限されるなど、経済的・社会的に困難な状況が続く中で、5年、10年と認定を待つ方々が少なくないそうです。こうした現実を一人でも多くの方が知り、社会全体で関心を持ち、声を上げていくことの大切さを感じました。 また、私たちGreenFaith Japanは環境問題を中心に活動していますが、気候変動によって住む場所を追われる“国内難民”や、“気候難民”と呼ばれる人々の存在にも触れる中で、環境と人道支援は密接に関わっていることをあらためて実感しました。実際に、南太平洋のツバルでは海面上昇の影響により国土が水没の危機に瀕しており、オーストラリアが難民として受け入れを進めている現状も紹介されました。 GreenFaith Japanは、気候変動に特化した団体ではありますが、今回の訪問を通じて、環境だけでなく社会的な課題にも視野を広げ、日本の人々にも海外から来た人々にも、安心して暮らせる社会の実現に向けて、共に取り組んでいきたいと強く感じました。
第五回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

第5回フェローシッププログラム開催! 2025年7月19日、第5回フェローシッププログラムを開催いたしました。 今回は、公益財団法人世界自然保護基金ジャパン(WWFジャパン) 自然保護室 気候・エネルギー・非国家アクター連携担当の田中健氏をお迎えし、「パリ協定の実現に取り組む世界諸団体と非国家アクター」というテーマでご講義いただきました。気候変動は今や世界全体の課題となっており、その解決には政府だけでなく、企業や自治体、市民、宗教団体などの「非国家アクター」が重要な役割を果たすことが求められています。今回の講義では、日本の非国家アクターがどのように政府に働きかけ、地球規模の気候課題に向き合っていけるのかを中心に、5つの議題でお話しいただきました。 “気候危機、迫るティッピングポイント” 世界は気温上昇を1.5℃以内に抑えることを目指していますが、すでに平均気温は1.1℃上昇しています。日本ではその上昇率がさらに高く、CO2濃度も上昇の一途をたどっています。その影響で夏の暑さが厳しくなり、熱中症による死亡者も増加。例えば、石垣島では温暖化によりサンゴの白化が進み、ティッピングポイント(生態系の不可逆的な変化点)を超えた場合、回復は困難になるとされます。こうした転換点を回避することが重要だと語られました。 “パリ協定と非国家アクターを導く世界の動向” 1992年の国際条約から2015年のパリ協定までの流れを振り返りつつ、現在は政府の方針だけで気温上昇を1.5℃に抑えることは難しく、非国家アクターとの連携が不可欠であると説明されました。こうした団体の数は年々増加しており、世界中で連携を強化するキャンペーンが展開されています。 “企業を導く団体・イニシアティブ” 企業による誓約から具体的な行動への移行も進んでおり、2024年にはSBT認定企業数で日本が世界1位となりました。環境への取り組みを積極的に情報開示する企業は、国際的な信頼を得るとともに、経済的な発展にもつながると指摘されました。 “声を上げる非国家アクターたち” 非国家アクターの活動には、説得力と整合性が求められます。政府に対するロビー活動やアドボカシーの中で、環境への配慮が企業評価にも影響を与えるようになっています。また、世界の投資家も気候危機への関心を高めており、環境配慮型の産業への投資促進が進む一方、健康被害を訴える声も政府に届けることが重要であると語られました。 日本国内には216の非国家アクターが存在し、CO2削減や再生可能エネルギー導入の目標達成を政府に求める企業グループの活動も紹介されました。さらに、米国の州政府や都市リーダー、ペットケア・健康食品などを手がける企業MARSの先進的なイニシアティブについても触れられました。 “みなさんへの問い” 私たちが脱炭素社会に向けてどう行動すべきかを考えるうえで、日本人には「他者の評価」や「費用への懸念」が行動をためらわせる要因となっていると指摘されました。アジア諸国との比較でも、日本人の気候変動に対する意識は低く、個人の行動にもその傾向が表れているという調査結果も紹介されました。環境問題は政府間の課題にとどまらず、私たち一人ひとりが「非国家アクター」として関わるべき地球規模の危機であるという認識を深める時間となりました。今後もGreenFaith Japanは、企業・団体・個人と連携しながら、持続可能な未来に向けて行動していきます。
くらしと政治のトークセッションへの参加!
2025年6月29日(日)、御茶ノ水ソラシティ カンファレンスセンターで「くらしと政治のトークセッション ~気候変動政策編~」が開催され、GreenFaith Japanとして参加をしてきました。このイベントは、Social Issue Lab、日本若者協議会、グリーンピース・ジャパンなどで構成される「政治家に声をとどける有志の会」が主催し、約200名の市民が集まりました。異常気象や物価高騰、災害リスクの深刻化といった「私たちの暮らしに直結する気候危機」をテーマに、国民の声を政策に反映させることを目的とした取り組みです。参議院選挙を目前に控え、与野党の国会議員が集まり、それぞれの立場から政策の方向性や課題について意見を交わし、モデレーターはクリエイティブディレクターの辻愛沙子さんが務めました。 “参加議員のご紹介” • 自由民主党:井上信治(衆議院議員) • 公明党:上田勇(参議院議員) • 立憲民主党:小川淳也(衆議院議員) • 国民民主党:竹詰仁(参議院議員) • 日本維新の会:空本誠喜(衆議院議員) • 日本共産党:岩渕友(参議院議員) • れいわ新選組:櫛渕万里(衆議院議員) “気候変動対策と国民負担のあり方” 最初の議論では、異常気象や自然災害が暮らしや経済に与える深刻な影響について、登壇者から具体的な事例が共有されました。電力料金や燃料価格の高騰に対する支援の在り方、税負担の公平性、脱炭素への投資をどう進めるかが大きなテーマとなり、「必要な対策を進めるために、どのように国民負担を分かち合うのか」が問われました。参加者からも「負担を理由に先送りされてきた課題こそ議論が必要」といった声があがりました。 “意思決定の透明性・公平性” 次に、気候変動対策を誰がどのように決めるのか、そのプロセスの透明性と公平性について意見交換が行われました。各政党の議員からは「政策決定の説明責任を果たすこと」「自治体や地域住民の声をもっと政策に反映すること」が重要だとする発言が相次ぎました。市民からも「決定過程が見えにくいことで不信感が生まれる」という指摘があり、行政や議会がよりオープンな情報共有を行う必要性が共有されました。 “未来世代への責任” 最後に、今行動しなければ将来世代が深刻な負担を背負うという課題について議論されました。登壇者は、温室効果ガス削減目標をより強化する必要性や、教育・地域づくりを通じて若い世代が主体的に関わる機会を増やす大切さを訴えました。また、「政治と暮らしの距離を縮め、次世代のために責任ある選択を市民がともに考えていくことが不可欠」との意見が印象的でした。 “GreenFaith Japanとしての想い” 今回、GreenFaith Japanからはフェローシッププログラムに参加している青年宗教指導者を含む5名が参加し、さまざまな視点から議論を見届けました。暮らしと信仰の両面から気候危機を考え、災害や健康被害が地域格差を広げている現状に目を向けることの大切さを感じる時間になりました。また、気候政策が遠い話ではなく、電気料金や食の安全、子どもたちの健康など、私たちの毎日に深く関わっていることを改めて実感しました。私たちは、すべての宗教が共通して「地球の尊厳」と「自然の大切さ」を感じており、それが守られていくこと、そして気候危機によって苦しむ不幸な人々を少しでも助けることの両方が、環境運動を進める上で欠かせない原動力であると考えています。私たちはこれからも、多様な団体・立場の方々と力を合わせながら、持続可能な未来に向けて学びを深め、発信と行動を続けていきます。
グリーン連合設立10周年記念シンポジウム参加!
6月12日、GreenFaith Japanは、衆議院第一議員会館で開催された「グリーン連合設立10周年記念シンポジウム」に参加をしてきました。 グリーン連合は、気候変動や生物多様性の保全、化学物質・エネルギー政策などの環境課題に取り組む全国のNGO・NPO・市民団体によるネットワークです。現在75以上の団体が加盟しており、市民版環境白書『グリーンウォッチ』の発行や政策提言、学習会などの取り組みを行っています。 今回のシンポジウムでは、「環境政策と市民参加」をテーマに、各分野の専門家が登壇をしました。 フェローシッププログラムの初回講師でもある桃井貴子さん(NPO法人気候ネットワーク)をはじめ、エネルギー、原子力、市民参画など多様な視点から意見が交わされました。 また、国会議員4名も来場し、脱炭素社会の実現に向けた意気込みを語られる場面もあり、政治との接点を意識した重要な対話の場となりました。 GreenFaith Japanにとって、こうした全国レベルの環境ネットワークと直接つながるのは初めての経験でした。会場では年次報告書をお渡しし、グリーン連合の関係者の方々に自己紹介を行いました。 私たちは、信仰や市民の立場からできる環境アクションを広げる仲間として、こうしたネットワークと協働しながら、社会をより持続可能な方向へと動かしていきたいと思います。
第四回 グリーンフェイスジャパン・フェローシッププログラム

“第4回フェローシッププログラム開催!” 2025年6月7日、第4回GreenFaith Japanフェローシッププログラムを開催いたしました。 今回は自然エネルギー財団 上級研究員の大久保ゆり氏をお招きし、「気候危機への問題意識と日本の自然エネルギー拡大の可能性」をテーマに講義いただきました。講義を通じて、自然エネルギーの導入がもたらす環境面・経済面での可能性、そして地域や信仰の力を活かした取り組みの重要性を学びました。「自然と宗教は本質的に深くつながっている」という視点は、私たちの活動の根幹を見つめ直すきっかけにもなりました。 “気候危機の影響と対策の緊急性” 日本では、企業や自治体、宗教団体など多様な団体が、脱炭素社会の実現に向けて気候変動対策に取り組んでいます。しかし現実の社会には、大量生産・大量消費・大量廃棄の構造がいまだに残っており、それが環境破壊や格差の拡大にもつながっています。気候危機を乗り越えるには、この構造を見直し、エネルギー源の転換を進めることが不可欠とのことです。また、気候変動の影響と考えられる災害として、大久保さんの地元・大阪での台風被害や関西空港の連絡橋事故をはじめ、世界各地で発生している台風、山火事、河川の水位低下といった事例も紹介されました。 “自然エネルギーの疑問” 「自然エネルギーは不安定で高コスト」といった疑問に対し、大久保さんは現状と将来の展望の両面から説明をされました。脱炭素対策は緊急の課題であり、気温上昇を1.5℃以内に抑えるにはCO2排出量の大幅な削減が必要です。現在の排出ペースでは、残されたカーボンバジェット(炭素予算)は10年弱で尽きるとのことです。日本では石炭火力への依存が続き、自然エネルギーの普及率はまだ低いものの、技術の進展により安定供給は十分可能とされています。天気予測や蓄電、送電網の整備により、不安定さは解消されつつあります。海外ではブラジル、スウェーデン、デンマークなどが先進国とされ、日本でも自然エネルギーの電力を蓄えるために必要なバッテリーコストの低下や太陽光発電設備の価格下落が進んでいるという前向きな変化も紹介されました。 “日本での自然エネルギー拡大の可能性” 「自然エネルギーは本当に化石燃料や原発の代わりになるのか?」という問いに対して、大久保さんからは、「代わりになり得る」という明確な回答がありました。自然エネルギー財団が示すシナリオでは、2030年には日本の発電の80%、2040年には90%以上を自然エネルギーでまかなうことが可能だとされています。さらに、2035年には導入量が現在の約3倍に達するという予測も示されており、現実的な道筋が描かれています。また、自然エネルギーの普及は経済面でも大きな可能性を持っており、新たな事業参入や地域経済の活性化につながると考えられています。土地利用についても、住宅地だけでなく農地や未利用地の活用が視野に入るべきだという提案がありました。こうした話から、日本でも自然エネルギーは「補完的な手段」ではなく、持続可能な社会を支える主要なエネルギー源として本格的に拡大していけるという希望が感じられました。 “排出削減と地域貢献の事例紹介” 講義では、千葉県匝瑳市と岐阜県可児市の地域に根ざした自然エネルギーの事例が紹介されました。 匝瑳市では、高さ2.7mの太陽光パネルを設置したソーラーシェアリングが行われており、農地を活用した大型の営農型太陽光発電として、パネルの日陰を利用しながら農産物の育成も行われています。また、可児市の大森奥山湿地群では、湿地の保護を目的とした環境配慮型の太陽光発電設備が設置されており、市民団体と事業者、自治体が連携して進めた取り組みとして紹介されました。一方、可児市の大森奥山湿地群では、湿地の保護と共存する形で太陽光発電設備が設置されました。このプロジェクトは、自治体、市民団体、事業者の三者が連携して実現したもので、環境への配慮と地域の協働による新しいエネルギー導入の形を示しています。これらの事例からは、自然エネルギーが単なる電力供給手段ではなく、地域資源を活かし、環境保全と経済的な持続可能性を両立させる力を持っていることが実感されました。 最後に、大久保先生は「宗教と自然は深い関わりがあり、自然エネルギーの活用については宗教界から理解が得られやすいのではないか」とのお考えを示されました。 地球への畏敬の念を抱き、格差のない社会を目指し、命の大切さと未来への希望をもって行動することに、宗教界への大きな期待が込められていることが伝わってきました。 私たちGreenFaith Japanも次世代のために、宗教者・信仰者として声を上げ、地域や社会と連携しながら、持続可能な未来に向けた具体的な一歩を踏み出していきたいと思います。
